頂天眼

物事の「本質」を考えるブログ

「真実」の本質

最初の記事という事で、まず、
このブログの大きなテーマにしている「事実」という言葉についての話です。

同じ「本当」という意味の言葉に「真実」という言葉がありますが、
「真実」と「事実」、これどちらの方が本当度合が強いと思いますか?


先に答えを言ってしまいますが、正解は「事実」の方です。

辞書によるとそれぞれの意味はこうらしい。

真実:うそ偽りのないこと。本当のこと。まこと。
事実:実際に起こった事柄。現実に存在する事柄。

違いを端的に言うと、

「真実」は、当人にとって嘘・偽りが無い本心であれば成立する
すなわち、人それぞれの解釈により色々な「真実」が存在します。

対して「事実」は、唯一無二の現実の事柄で、これは、個人の認識や解釈によって変わる事の無い確定事項です。

例えば、サンタクロースを信じている子供にとって、
「サンタさんは居る」が真実で、事実は「居ない」です。


しばしば間違って使われる「真実」という言葉

某アニメ、名探偵コ○ンの決め台詞にこういうのがあります

真実は、いつもひとつ!」

私はこういった表現を聞くたびに、なんだかムズムズするんです。。

「いつもひとつ」なのは「事実」だけだろって。
真実は、人々の認識や解釈の分だけあるのだから。

ニュース番組などでも、
「事件の真実を明らかにしてほしいですね!」などと言いますが、

正しい意味を考えれば、
「事件の事実を明らかにしてほしい」が正しい言い方のはずです。

でも、どちらも確かに「真実」と言った方が気持ちがこもっていて
心に響くセリフに聞こえる気がします。

そう・・・まさに、そこにジレンマがあって
ややこしい言葉になっているのが問題の元凶です。


「真実」には、気持ちがこもっている

気持ちがこもっているから、言葉にパワーがあり、説得力を持たせる為には、
「真実」という言葉の方がふさわしく感じるんです。
事件の報道を伝えるキャスターも、気持ちを強く伝える為にあえて「真実」の方を
チョイスしているのかもしれません。

しかし反面、「真実」には、気持ちという不確実な要素が含まれる為に、
その意味に
曖昧さが生じるというジレンマがあります。

逆に、気持ち・感情の部分を排除した、無感情の現実こそが「事実」と言えます。

 


「事実」ベースで考える

「事実ベースで考える為のブログ」と銘打っているこのブログでは、
事実という言葉の本質を明確に捉え、
様々な事柄に必ず、ただひとつ存在する事実をベースにした考察を
していきたいと思っています。